1948-11-20 第3回国会 衆議院 大蔵委員会 第5号
この政府の撤布超過の勘定を見ますと、先ほど理財局長の説明にございましたが、一般会計のしりが割合に少いのでありまして、四月から十月までの間に大藏証券が百二億ふえております。食糧証券が百四十五億ふえております。しかしこの食糧証券は十一月以降うんとふえます。特別会計の借入金がおもでありますが、四月から十月までの間に百四十二億ふえております。他の大きなものは糧券の市中償還であります。
この政府の撤布超過の勘定を見ますと、先ほど理財局長の説明にございましたが、一般会計のしりが割合に少いのでありまして、四月から十月までの間に大藏証券が百二億ふえております。食糧証券が百四十五億ふえております。しかしこの食糧証券は十一月以降うんとふえます。特別会計の借入金がおもでありますが、四月から十月までの間に百四十二億ふえております。他の大きなものは糧券の市中償還であります。
今日政府の当座預金は、おそらく前年度の税金の残りも大分残つておりまして、大藏証券も全額皆済になつておりますから、相当余裕がある状態であると思います。
なお御承知のごとく、中央におきましては金がないというと大藏証券を政府の証明において発行することもできます。臨時議会を開いて補正予算をすることもできます。
中央におきましては、大藏証券を発行いたしまして、融通をつける途もありましようし、あるいは臨時國会を開いて、また補正予算をするという途もありますが、地方におきましては、ほとんどそうした途が開けておりません。特に市中銀行などにおきましては、もう都道府縣会の決議ぐらいでは、なかなか融通斡旋をいたされませんので、このところ まつたく困却を來しておるのでございます。
例えば大藏証券の発行減、これは短期の証券でありますから、赤字ではない。一時的な繋ぎでありましようがそうものを引括めて、通貨の増発額を檢討いたしますと、二千億近くこれがならなければならない筈である。非常に政府はその点については小さく見ているようで、私は下期においてインフレがこういうやり方では相当高進すると思う。私はインフレは高進してはいけない。
災害が起つた、公共事業をやるという場合においても、國とは違いまして、ただちに大藏証券を発行してその場を間に合わせるということもできない状態にあるので、金融機関もつくつてもらいたい。これが地方財政委員会のおもな要望と言いましようか、発案でございまして、それがたまたま中央の財政というか、予算との関連におきまして、その目的を達することができなかつたのでございます。
第二の問題は今度の予算總則第三條によりますると、大藏証券の増発が予想されておるようでありますが、大藏証券が増発されるというのは、それは一時税なら税というものの收入が足りない場合に、それを引当てにしてこの証券を発行する場合が多いのであります。
そこで結局地方は借入金を以て一時中央における大藏証券のような工合の繋ぎの借金をするというようなことしか仕樣がないのじやないか、現にそういうふうな方法で一應の金融的措置によつて財政的な欠陷を補われておるのであります。
大藏証券の発行、これがいろいろな面に及ぼす影響が大分大きいのではないかという氣がいたします。なるほどこれは大体において、その年度々々に決済はしておるに違いないと思います。大体これは税制の改革などにも、あるいは納期の関係等で影響があるのではないか。二十三年度においてどのくらいのものを発行していこうと考えておられるのか。これを伺つてみたいと思います。
又一つは本当に國家の言うことをどれまで信用してよいのか分らんということになりますから、これは私今の問題は本当に言えば、大藏証券でやり繰りして頂いても、もう少し國家というものの信用を高めて貰いたい。國民も道義を高めなければならん。國家も最高道徳を示して貰わなければいかんと思う。その辺に対する当局の信念が承つて見たいと思います。
もし、とれないということになつてまいりますならば、すなわち、國家財政の歳入出のずれというものは、またぞろ日銀に依存しなければならないのであり、大藏証券の増発となつて、インフレーションを高揚いたしてまいりますことは言うまでもありません。
結局大藏証券にもつていく。この大藏証券は、今委員長の御報告もありましたように、四百億に上る。これはどういう結末をつけるかということを、私は委員会で質問しました。結局これは日銀の背負いこみだと言つておる。これがすなわち、日本銀行の紙幣を発行しなければならないことになる。 さらに復金債の問題があります。
この結果大藏証券の大増発、日銀からの借入金の増大、インフレの促進は必至であります。而して新物價体系は近々全面的に改訂の止むなきに至るでありましよう。十一月から黒字になるどころか、赤字が増加するばかりで、千八百円ベースはすでに崩壊しかけております。
だから一時資金で大藏証券で帰つて來るように見えるけれども、帰らんものの増発になつておるのじやないかということを承つて見たいと思います。